 雑穀、そばどころの二戸地方を訪ねた。駅に直結する二戸広域観光物産センター「なにゃーと」展望タワーからは市街地、折爪岳が一望でき「カシオペア連邦」の入り口を実感させる。
なにゃーとには、せんべいなどの菓子類、雑穀、酒、木工品など県北をはじめ、青森県南、秋田北東の19市町村の特産品が約3000種類も並ぶ。 |
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施設内の「カシオペアFM」は、市情報や音楽、身近な情報を提供する元気なコミ
ュニティー局だ。
パーソナリティーの工藤千鶴子さん(35)は「地域の財産を拾い、県北からしかできない情報発信をしていきたい」と、張り切っている。 |
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 二戸といえば馬仙峡。明神ケ淵一帯の公園には、「馬淵川」で直木賞受賞の作家、渡辺喜恵子の歌碑や物理学者、田中舘愛橘博士のローマ字の碑が立つ。四季折々の自然が堪能できるハイキングコースとして人気が高い。 |
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駅前に戻り、そば居酒屋「きんじ」に入った。地元産晩生種を石うすで自家製粉し、酒造りの仕込み水で仕上げ「こしのあるそば」と評判だ。
「予約すれば、自分で打ったそばを切って食べられますよ」と昆俊顕さん(54)。
旬の肴、馬淵川のアユ天も出て酒がすすむ。同店ではそば打ちをして地酒とともに楽しむ「二戸御法度の会」が月1回開かれている。
県酒造組合会長で南部美人の久慈浩さん(65)は「そばと相性が合うのがお酒。
南部杜氏の里・岩手は各地に蔵元が多く、地元のおいしい料理は、ぜひ地酒で味わってほしいですね」と語る。 |
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 福田繁雄デザイン館と田中舘愛橘科学館が入るシビックセンターを訪ねた。ホールでは、「九戸の乱」を紙人形で再現した「九戸城歴史物語」が9月30日まで展示されている。人形1000体と100騎の大作は必見だ。
次に一戸町の御所野縄文公園を訪ねた。三内丸山(青森市)、大湯環状列石(鹿角市)、大船(函館市)などの縄文遺跡とともに、世界文化遺産登録を目指している。
高田和徳館長は「ボランティア交流の動きも出てきた。9月5日から30日まで『北の縄文文化回廊』を開催し、盛り上げたい」と意欲を燃やす。 |
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 天台寺に向かった。浄法寺塗の漆塗りが体験できる滴生舎に寄り、参道入り口の市立浄法寺歴史民俗資料館で漆かき職人の道具を見た後、桂清水から始まる石段を上った。本堂では、菩薩形坐(ぎょうざ)像が慈悲の笑みで迎えてくれた。
天台寺は古くから住民に「御山」(おやま)と呼ばれ崇敬されている。瀬戸内寂聴名誉住職の法話が今も続いており、全国からファンが絶えない。寂聴さんに励まされ、ほっとしたいのだろう。
土産土法の「食」を味わい、歴史文化に浸り、そして地域の「宝」を大切にする住民に心癒やされた旅だった。
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